沖縄の社会課題を“見える化”する「沖縄みらい地図アクション」の公式noteを立ち上げました!

「沖縄みらい地図アクション」は、沖縄の社会課題の全体構造を“見える化”する必要性を感じていたうむさんラボとケイスリー、そして、デザインによる地域課題の解決を目指すデザインイノベーションおきなわ(DIO)の3団体がプロジェクトチームを組み、2024年9月にスタートしました。

沖縄の社会課題を“見える化”=地図化して要因やつながりを可視化し、理解を深めることで、それぞれが行動を起こし、より良い未来を共に創ることを目指すプロジェクトです。2024年度は「こどもの貧困」と「起業」に関する課題について取り組みます。

活動の様子をこちらの公式noteで随時配信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【沖縄みらい地図アクション|公式note】
https://note.com/okinawa_miraimap/n/nd00a97a4afc0

IMMセミナー「社会性と経済性の共存へのアンサー」 を開催しました!

度々寄せられていた「社会性と経済性は両立できるのか」との問いに答えるべく、去る10月11日(金)に、「社会性と経済性の共存へのアンサー」 をテーマにセミナーを開催いたしました。

株式会社笑美面 代表取締役社長 榎並 将志氏と、同社に創業初期より出資とサポートを行ってきた、株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ 代表取締役社長 青木 武士氏、およびインパクト面で支援を行ってきた一般財団法人 社会変革推進財団(SIIF) インパクト・オフィサー 小笠原 由佳氏に、株式会社うむさんラボより代表の比屋根隆が加わっての開催となりました。

●株式会社笑美面

第一部は、社会的インパクトを創出しながらIPOを果たした株式会社笑美面(えみめん)の榎並社長と、同社に初期段階より投資をしてきた株式会社キャピタルメディカベンチャーズの青木社長より事業説明をいただきました。

笑美面さんは、各地域の大小様々なシニアホームと、要介護者やそのご家族とを密にマッチングする事業を行っています。CMで見かけるような高価格帯のシニアホームは見かける頻度が高い一方、小規模で運営しているホームは知られる機会が多くありません。各シニアホームのサービスの質や細かな情報(将棋ができる職員数まで!)を持つ笑美面が介在することでシニアホームと要介護者・介護家族との良い出会いをサポートしています。

●介護にまつわる社会課題と、経済性と両立する解決方法

介護家族が適したホームに出会えなかった場合、学業や仕事をしながら介護をしたり、老々介護に繋がったりと、介護家族が抱える負担はとても大きくなります。

株式会社笑美面『2024年10月期第3四半期決算説明資料』より

既存の仕組みでは十分に対応できないことが多いこれらの課題を、笑美面は事業を通して解決します。その象徴的な取り組みが『家族会議』です。

介護家族をつぶさに調査・ヒアリングした結果、頻繁に出てきたキーワードが「罪悪感」だったと榎並社長は言います。(親戚等の言葉から)「冷たい家族だと思われそう」とか、上述のCMのイメージからくる「シニアホームは高くて自分たちには無理」といった観念がホーム利用の妨げになります。

そこで笑美面社員が家族会議に入り、介護されるご本人や介護家族のニーズを丁寧にくみ取って、例えば小さくてもケアの手厚いホーム等を紹介することで家族の負担を大きく減らしインパクトにつなげていきます。この紹介によって1日の介護時間が8時間減ったというお話からも貢献度が伺えます。

また、家族会議はビジネス面でも重要な取り組みです。笑美面は要介護者をホームに紹介し、入居時にホームから成約料を受け取りますが、社内分析の結果、家族会議が、成約率やメディカルソーシャルワーカーからの紹介数、リピート率の上昇にも影響していることが分かりました。家族会議の実施にはコストがかかりますが、成約やリピートによってそのコストを上回る収益を実現しているのです。

●来場者との白熱Q&A

基調講演とパネルセッションの後は、参加いただいた皆様からの熱意のこもった質問に、登壇されたお三方から誠実な回答があり、時間ギリギリまでQ&Aが繰り広げられました。

ソーシャルスタートアップを運営している参加者からの「インパクトと事業性を両方測れるKPIはどのように設定するのか」との質問に、榎並社長・青木社長から「受益者の変容につながるドミノの1枚目となる取り組みを探すこと。

そしてその取り組みがビジネス性を兼ねているか見ていくこと。それがKPIにつながります。」といった回答があり、他にもそれぞれの立場から想いのこもった質問と回答がなされました。

●インパクト測定・マネジメントの意義

イベントの中で榎並社長はIMMを「(事業の)本質を表現するもの」と仰っていました。

2010年の創業当初にはIMMやインパクトという言葉を知らなかったものの、当時から行っている事業内容はインパクト企業のそれであったと榎並社長は振り返ります。

まず、会社そのものがインパクト企業であること。それを表現するのがロジックモデルやIMMであり、このように事業を表現できたことで、一部の機関投資家から高い評価を受けたり、社員の長期的なモチベ-ションに繋がっているとのことでした。

ビジョンから具体的な施策まで通貫してインパクトを見据えているお話に熱を感じたイベントとなりました。

ソーシャルビジネスやインパクト投資等にご興味のある方は、うむさんラボやカリーファンドの取り組みをウォッチしてみてください!