2024.3.25レポート

【セミナーレポート】社会にいいことってどう測る? インパクト測定・マネジメント(IMM)で開く新たな扉

3月16日、インパクト測定・マネジメント(IMM)セミナーが行われました。
当日は、県内外合わせて約120名の皆様にお越しいただき、会場の熱気からも皆さんのIMMへの関心の高さをうかがわせました。
今回のうむラボ便りでは、イベントの概要や様子についてお届けいたします。

また、内容の詳細については、当日の録画アーカイブがございます。
視聴をご希望の方はお手数ですが、こちら(https://forms.gle/6vdGsmQJZJCgu8Hb6)からお申し込みください。なお、視聴は4月1日までとなっております。

なぜこのセミナーをを開催したのか?

うむさんラボが目指すのは「株式会社沖縄県」です。「株式会社沖縄県」とは、沖縄県の様々な社会課題をビジネスの力で解決しつつ、参画する人々が「ありがとう」と感謝の言葉を分かち合えるような温かい社会のあり方。そのような世界を沖縄の皆さんと共に創り上げていきたいと考えており、ソーシャルビジネスのエコシステムの構築に取り組んできました。
この取り組みの中で私たちが出会ったのがインパクト測定・マネジメント(IMM)です。

私たちが目指す「株式会社沖縄県」にとって新たな切り口となるインパクト測定について、互いに学び合い、知識を共有する機会としてこのセミナーを開催いたしました。

インパクト測定・マネジメント(IMM)とは?

はじめに、社会変革推進財団(SIIF) インパクトオフィサーの小笠原さんに「インパクト測定・マネジメント(IMM)ってなんだろう?」というタイトルでご登壇いただきました。
IMMが注目されている理由について、行政やNPOのみが主体となって社会課題に取り組むには限界があり、さまざまなセクターを超えて連携しながら取り組む必要が出てきていることを共有いただきました。そして、IMMの目的やプロセスについては、事例を交えながらお話しいただきました。

参加者からは「インパクトの測定は1つの指標で測ることは難しく、それぞれの課題の対象や地域などのコンテストによってテーラメイドであるべきだという内容に共感しました。自分たちが狙うインパクトとその指標をステークホルダーやメンバーに伝え共感してもらえる仕組みやロジックモデルといったツールを組み合わせることが重要だと気づいた」といったコメントがありました。

基礎的な概念から先進的な活用事例を知ることにより、会場全体のIMMの認識が統一され自分の事業や取り組みにどのように導入することができるかを参加者が学び考える時間となりました。

県内のIMM導入事例

このパートでは、現在、島ラブの3期生でソーシャルビジネスの立ち上げ期にIMMを導入した株式会社WALLTECHの長谷場さんと、数年間ソーシャルビジネスでIMMを実践している株式会社うむさんラボの山川よりそれぞれの現在地から、IMMが沖縄県の中で行われてる事業でどのように導入されているかということを実例をもとにお話いただきました。

IMMを導入する際に用いるフレームワークであるソーシャルコンセプトやセオリーオブチェンジ、ロジックモデルの活用方法だけでなく、事業を作っていく立場としての譲れない想いをIMMに乗せていくこと。さらに、想定していたインパクトが出なかった際の葛藤や経験などもお話しいただき、参加者により近い形の導入事例を共有いただきました。

パネルディスカッション

<スピーカー>
 ・一般財団法人 社会変革推進財団 小笠原 由佳
 ・株式会社ボーダレス・ジャパン 鈴木 雅剛
 ・株式会社WALLTECH 長谷場 咲可
 ・株式会社うむさんラボ 山川 伸夫
<モデレーター>
 ・株式会社ミオアンドカンパニー  三尾 徹

冒頭、ボーダレスジャパンの鈴木さんより、社会課題を解決するビジネスモデル「ソーシャルコンセプト」について紹介いただきました。

その後、事業の成長と社会的インパクトの関係など多面的にIMMについてのディスカッションが行われました。特に、チーム全体でのIMMやロジックモデルへの取り組みの重要性が強調されました。さらに、インパクトIPOという次のステップについて、セクター間の連携を含む様々な可能性について話し合われました。

参加者のアンケートより

イベント終了後に集まったアンケートからは、多くの参加者からIMMを導入することの意義や、自身のビジネスやプロジェクトにどのように活かしていくかについての前向きな意見が寄せられました。また、「どうやって多くの人を巻き込んでいけるか」という点についても考えるきっかけになったという声も多くありました。参加者の皆様にとって実践につながる学びをご提供できたと感じております。

ご参加いただいた皆様、そしてイベントを支えてくださったすべての関係者の方々に、心から感謝申し上げます。私たちの取り組みが、皆様の活動に新たな気づきとなり、社会的インパクトを生み出す一助となれば幸いです。

うむさんラボでは、引き続き沖縄らしい自律共創型社会の構築のために、様々なセミナーやイベントを企画していく予定です。次回のイベントで、また皆様にお会いできることを楽しみにしています。

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